2024年8月19日月曜日

ユーザー車検 福島運輸支局 完全ガイド これで不安解消!


陸運局へ自分で行って車両検査を受ける、ユーザー車検の詳細です。

福島運輸支局の敷地内や近辺施設についても解説しています。
検査の流れに関しては基本的にどこの陸運局でも共通だと思いますので、初めての方は参考に御覧ください。





ユーザー車検の概要



自動車を購入し初回は3年目、その後は2年毎に受ける事が法令で定められている車検(自動車検査登録制度)。
通常はディーラー・整備工場・ガソリンスタンドなどに依頼する事がほとんどでしょう。

しかし、自身で行うユーザー車検を行えば費用を大きく抑える事が可能です。
特に購入後3年経過(1回目の車検)時点で走行距離が少ない場合、車両には全く問題のないケースが多いかと思います。

費用の面だけでなく車検がどのように行われている物なのか、車好きの方ならば経験しておくのも良いのではないでしょうか?



自動車の種類


ユーザー車検を受ける際に注意しなければならないのですが、普通車と軽自動車では車検を受ける場所が違います。

普通車は運輸支局の車検場、軽自動車は軽自動車検査協会の車検場で受ける事になります。

このページでは、福島運輸支局による普通車の解説となりますのでご了承下さい。


メリット


実益としては費用面でのメリットが殆どとなります。
多くの方が維持費の削減を目的としてユーザー車検を行っている事でしょう。

かかる費用としては基本的に、税金 + 手数料となります。
私の場合は1000ccのガソリン車で5万円弱の費用とガソリン代となりました。(予備検査代含む)

その他の利点としては車検制度への理解力が増す所でしょうか?
一度体験しておけば友人知人に対してアドバイスもできますし、経験値の向上は明白でしょう。


デメリット


手続きや検査自体はビギナーでも実施出来るのですが、問題は車両に不具合があったケースだと思います。
光軸調整など簡単な箇所であれば、近隣の整備工場で調整する事が可能です。

しかし、大掛かりな不具合があった場合、現地では修理出来ないないケースも出てくるでしょう。
陸運局と自宅との距離が近ければ良いのですが、遠い距離を一度帰るとなれば大きな手間となってしまいます。

年式の経過した車両の場合、その辺りのリスクがある事も踏まえておきましょう。
対処してもらえそうな近隣の整備工場を事前に調べておくのも大事かと思います。


事前準備



予約


車検を受けるには事前の予約が必要となります。

予約なしでも当日のキャンセル状況によっては受けれるケースもあるようですが、基本的には予約をする事となります。

自動車技術総合機構、又は軽自動車検査協会のサイトにてアカウントを作成して予約をします。

普通車の予約はこちら

軽自動車の予約はこちら


予約時間


予約に関しては日付の他に時間を指定する必要があり、午前2回・午後2回の4ラウンドの中から選ぶ事になります。

検査で何かしらの不具合があった場合には、車両を調整をし再検査を受ける流れとなります。
それを考えるとある程度時間の猶予が必要となるので、午前中の検査が人気となり先に埋まっていくようです。

検査時間    受付時間
1R 09:00~10:15 (08:45~10:00)
2R 10:30~12:00 (10:15~11:45)
3R 13:00~14:15 (12:45~14:00)
4R 14:30~16:00 (14:15~15:45)


必要な書類


申請書


当日の受付時に用紙を貰い記入をします。
記入例が準備されているので難しくはありません。


自動車検査証


一般的には車検証と呼ばれている書類です。
薄い水色の用紙に車の詳細が記入されており、運転時には携帯が義務付けられています。
車検後には、この検査証が更新される事になります。


自動車検査票


検査を受ける際に必要となる用紙で、これに検査結果を印字していきます。
受付する事で用紙が貰えます。


点検整備記録簿


法令では12ヶ月点検・24ヶ月点検の実施が定めらていますので、車検時には24ヶ月点検を行う事となります。
その点検をした際の記録簿となりますが、こちらは提出しなくても車検は可能です。(詳しくはこちらに後述しています)


自動車損害賠償保険証明書


自賠責保険証は、車を運転するときに必ず必要となる書類です。
前回分と新しく加入した分の2枚を提出します。


手数料納付書


検査に必要となる手数料を支払った納付書となります。


自動車重量税納付書


重量税の納付に必要な書類で受付時に貰えます。
こちらも記入例が準備されています。


納税証明書


毎年5月頃に請求される自動車税の納付証明書です。
車検証と一緒に保管しておくのが一般的です。


書類に関して、詳しくはこちらの自動車検査登録サイトも参考にして下さい。



点検整備



前述しましたが、法令では12ヶ月・24ヶ月間隔での点検整備が義務付けられています。
そして、2年ごとの車検では24ヶ月点検整備記録簿を提出する事になります。

しかし、この点検整備記録簿は提出しなくとも車検を受ける事は可能です。

ただし車検証には点検整備記録簿の有無が記載される事になります。

"点検整備記録簿なし" と記載されてしまうと、下取り価格で不利になるという説もあるので、出来れば提出したい所です。


基本的には自動車を使うユーザーが日常点検・定期点検の管理をしなければなりませんが、日常点検と比べると定期点検は項目が大掛かりなので、大半の方は車検時に整備工場に依頼していると思います。

しかし、この点検整備に関しては決してプロ限定という事ではなく、自分で行うことも可能です。

点検内容には専用の設備を必要とする項目もあるのですが、出来ない箇所はパスしても構いません。

これによりペナルティなどもありません。

したがって自己責任とはなりますが、出来る範囲での点検整備で問題はないのです。


こちらの国土交通省のページでは、"日常点検のやり方" や "自動車の点検及び整備に関する手引" が掲載されていますのでご一読下さい。


24ヶ月定期点検整備記録簿の用紙は、インターネットで検索すると多数出てくるので、そちらを印刷して使用して下さい。


下の画像は私が実際に行った記録簿となります。

シフトはAT or MT?
ブレーキはディスク or ドラム?
プラグは白金?
パワステは電動 or 油圧?

などご自身の車種により点検内容も変わってきます。

本来は安全に走行する為の点検なので、不安がある方はやはりプロに任せるべきでしょう。
 



事前確認



車検に挑む前に以下の項目はチェックしておくべきでしょう。

特に消耗品やランプ類は、いつ切れてもおかしくない部分なので、直前に再確認しておきたいです。


発煙筒


車内への設置が義務づけられているので、これがなければ車検を受ける事ができません。(一般的に助手席の足元に設置されます)
発炎筒には有効期限があるのですが、基本的に期限は見られないようです。
しかし、検査官によっては確認するケースもあるようなので切れているようならば交換しておいた方が良いでしょう。

発炎筒はホームセンターなどで安く購入できるのですが、その際に古いものを無料回収してもらえるか確認すべきでしょう。
自治体にもよりますが、未使用の発炎筒は専門業者での処理を指定している所が多いので、後々廃棄に困る事になりかねません。
価格は若干高くなるかもしれませんが、ガソリンスタンドでの購入ならば古い物も回収して貰えるでしょう。


ウォッシャー液


使用頻度が高く、いつの間にか空になっている事も珍しくありません。
油断し易い箇所でもあるので、検査直前に補充しておきましょう。

ランプ類


ヘッドライトやウインカーなど、ランプ類が正常に点灯するか事前に確認しておきます。
特にナンバー灯は切れ易いすい箇所なので忘れずにチェックしておきましょう。

フォーン


度が過ぎれば迷惑行為ともなってしまうフォーンなので、普段ほとんど鳴らさない方も多いかと思います。
本来は危険を知らせる為の大事なアイテムなので、この機にしっかりとチェックしておきたいです。

点検整備済みステッカー



これはフロントガラス左上に張られる、通称ダイヤルステッカーと呼ばれるものです。
定期点検整備がなされた後に貼られるステッカーなのですが、これの期限が切れていると車検は通らないので注意して下さい。

貼られていなければ問題ありませんが、検査場で指摘されてから剥がそうとしても粘着力が強いので簡単には取れません。

現地で予想外の手間とならないよう事前にチェックしておきましょう。


当日



ここからは予約当日の立ち回りとなります。
何もかも初めてのビギナーならば、特に時間には余裕をもって行動したい所です。
受付時間には1時間15分の猶予があるのですが、出遅れてしまっては精神的に追い込まれてしまいますので注意したいです。


持っていく物


人間はミスをする生き物なので、確認し過ぎる事はないでしょう。
特に自宅から陸運局まで距離がある方の場合、忘れ物だけは絶対に避けたい所です。

車検証
自動車にとって最重要な書類となります。
通常ならば必ずダッシュボードに入っているはずです。

自動車損害賠償保険証明書
こちらも同じく車検証と一緒の保管が義務付けられています。

納税証明書
5月に請求される自動車税の支払い証明書です。

点検整備記録簿
こちらは24ヶ月定期点検整備記録簿を提出する方のみとなります。

現金
支払いは自動車重量税と印紙代に関してはキャッシュレス決済も可能なようですが、ビギナーにとってはオーソドックスな現金払いがシンプルで良いでしょう。

バインダー又はクリアケース
受付が済んだ後は、必要書類をまとめた方がスムーズに検査まで行えます。
その際にバインダーかクリアケースががあると便利です。(A4サイズ)
私はクリアケースを使ったのですが、周りの方を見るとバインダー派が多いように感じました。

筆記用具・印鑑
基本的に筆記用具は受付場所に設置されているので必要ありません。
しかし備えあれば憂いなし、昨今の感染症対策にもなるので私は自分用を持参し使用しました。(鉛筆・ボールペン・消しゴム)
印鑑に関しては使用しなかったのですが、私の場合は一応持参しました。
 



予備検査場



陸運局周辺には予備検査場という場所があり、車検に必要な調整をしてくれます。(通称テスター屋とも呼ばれています)

車両の光軸などは走行中にズレてしまい、検査で落ち易いと言われています。
陸運局での検査で不合格となった場合、この予備検査場で調整をして貰い再検査を受ける流れとなります。

私の場合は今回初めてのユーザー車検なので、なるべく一発で終わらせたく事前に検査して貰う事にしました。

従ってまずは陸運局から徒歩2分の位置にある、オグロ株式会社予備車検場に向かいました。

予約の必要はないのですが、作業時間に関しては自動車の状態を見ないと何とも言えないという事でした。
*11:45~12:35の間は休憩時間の関係で人員が少なく時間がかかるようです。

陸運局の予約が3R(受付12:45から)だったので、75分前の11:30に到着し予備検査を受ける事にしました。

待ち時間もなく、光軸・排ガス・スピードメーターなどの検査をして貰い、15分程で終了しました。

費用は1台¥3100でした。

私の場合、この場で自賠責保険の支払いを済ませました。
*陸運局内で自賠責保険の支払いが可能なのかは不明です。


オグロ株式会社予備車検場のマップ



ブレークタイム



無事予備検査が終わりここからが本番の車検となります。
しかし、思いのほか予備検査が速く済んだので、陸運局の受付時間まで約1時間程空いてしまいました。

一足早く福島運輸支局へ到着し車内で待つのもありかとは思うのですが、時期的には8月の真夏なので車内で待つのは厳しい状況です。
エンジンをかけたままの駐車は環境的にも良くないので、近隣にあるヨークベニマル 吉倉店で涼む事にしました。(福島運輸支局からは徒歩で5分)


ヨークベニマル 吉倉店のマップ


店内にはイートインコーナーが設置されているので、冷たいドリンクとお弁当を購入しゆったりとランチタイムを過ごす事ができました。



福島運輸支局



休憩も終わり予定通りに福島運輸支局に到着する事ができました。(受付時間の12:45丁度に到着)

福島運輸支局のマップ。



受付



下画像が福島運輸支局の構内図となります。


先ずは駐車場に車を停め、庁舎内に入ります。

R3の場合受付は13:00からですが、受付開始の12:45には庁舎に入る事ができました。
ユーザー車検の受付となっている6番窓口へ向います。

整理券を取り、窓口に置いてある申請書に記入をして13:00を待ちます。(申請書の書き方はサンプルが置いてあります)

窓口脇にはATMサイズの機械があり、これを使うと必要な書類が印刷されるのですが、ビギナーは名前を呼ばれるまで待っていても大丈夫です。
初めてという事を伝えれば係の方が全てやってくれ、検査の流れを説明してくれます。
*自賠責保険の加入がまだの方はここで指示を受けてください。

流れとしては
・必用書類に記入をする
・自動車会館の窓口で手数料・重量税の支払いを済ませる(構内図の右上)
・検査コースに並ぶ(レーンは受付で指定されます)



車両検査


いよいよ指定されたコースに並ぶのですが、ここからはしばらく順番待ちをしなければならないので、トイレは済ませて置いた方が良いでしょう。

私の場合はスタート地点へ辿り着くまでに、約30分ほどの時間がかかりました。
また検査時はトラクションコントロール(TRC)をオフにする必要があるので、予め操作方法を確認しておいて下さい。


上記画像の赤丸地点がスタートラインなのですが、ここに検査員がいて先ずはウインカーやフォーンなどの簡単な検査が行われます。
これをクリアすると検査場内に入っていくのですが、ここから先は基本的に独りで進んで行く事になります。

測定や検査をして結果を印字しながら進んでいくのですが、恐らくビギナーが単独で挑んだならばパニックに陥る事でしょう。
後ろには行列が並んでいるので、余計に焦ってしまいます。

ある意味ここが一番重要な所なのですが、スタート地点にいる検査員に

「初めてです。」

としっかり伝えて下さい。

初心者と分かればガイドの方を付けて貰えます。
隣で "ブレーキを踏んで" や "ここまで進んで" と全て指示を出してくれるので安心です。
言われるがままに操作をしていれば、気付いた時には検査も終わっている事でしょう。

ビギナーの方は、間違っても知ったかぶりをして独りきりで進む事のないようにして下さい。

時間的にはコースに並んだのが13:25で、検査の終了が14:10と約45分かかりました。


不合格項目があった場合には、不具合部分を修正して再検査(その箇所のみ)を受ける事になります。

不具合箇所にもよりますが、先ずはテスター屋に駆け込むと良いでしょう。


窓口


検査が無事終わったら、書類を4番窓口のBOXにバインダー(またはクリアファイル)ごと出します。

名前を呼ばれると晴れて以下のアイテムが発行される事となります。

車検証

現在の車検証はサイズが小さくなっており、記載されている項目も少なくなっています。
ICタグが埋め込まれており、スマートフォンなどで読み取ると詳細情報を見る事ができます。

車検証 裏面

車検証閲覧アプリ
車検証閲覧アプリ


自動車検査証記録事項

ICタグの情報はPDF形式で保存する事ができるのですが、それと同じものがこの "自動車検査証記録事項" となります。

車検シール

新しい車検シールに貼り直すのですが、2023年7月3日から貼り付け位置が変更になっているので注意してください。
以前はフロントガラスの中央上部でしたが、現在は運転席側の右上(左ハンドル車は左上)と定められています。

車検シール



まとめ



初めてユーザー車検にチャレンジしましたが、ビギナーながらも問題なく終える事ができました。
もちろん車両検査時にサポートして頂いた効果が大きいのですが、構内の案内図や書類のサンプルなど、全般的に初心者にも優しいデザインがなされていると感じました。

また職員の方は丁寧に接してくれるので、分からない事は何でも聞ける雰囲気もありました。
専門性の高い分野なのでハードルが高いイメージを持っていたのですが、今回の体験で印象が大きく変わる事となりました。

点検整備に深く触れた事もあり、今後は日常点検にも張りが出そうです。




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